山レポ 2011/08/07 甲武信ヶ岳日帰り



同僚がFaceBookでの山登りを載せているのを見て 気持ちが抑えきれず2年ぶりの山登り。
最後に登ったのは富士山。 2010年はシーズン中で32万人(8合目)
またしても記録更新1日平均5000人が登る観光登山名所となっている。

今回の山選定にあたっては以下を条件に揚げた
(1)人気(「ひとけ」とも読む)がないところ
(2)日本百名山であること
(3)交通費のかからないところ

結局サラリーマン(3)に重点をおき
雁坂トンネルを抜けた山梨側の西沢渓谷から
アプローチできる甲武信ヶ岳(こぶしがたけ 2475m)を選んだ。
ただ、ピストン(往復)はつまらないため破風山(はふうさん 2318m)
から雁坂トンネルの上になる雁坂峠(かりさかとうげ 2082m)を
ぐるっと回るコースに決定。
ガス代以外の経費は雁坂トンネル通行料(710円×2)のみである。

良かった

久々の山登り。目的は「自分との対峙」自分と話しながら歩くこと。
最近の生活といえば、通勤でスマホをいじり、会社でPC、自宅でPCと情報端末から 離れない(離れられない)生活になっている。
なかなかそれを断てない自分はDSを与えた子どものよう。 それならばと親戚は子どもの目の前でDSを叩き割った。 山が大好きなのはもちろん今回の山登りで自分と話してみたくなった。
予定通りだったが、百名山とはいえ展望に欠ける甲武信ヶ岳は人にほとんどあうことはなかった。
甲武信ヶ岳までにすれ違ったのは3グループのみ。時間的に甲武信小屋で前泊して朝甲武信ヶ岳を取り戻ってくる人と思われる。 程良い披露を味わいながら登る自分に年配のグループから「若いわねー」「昔は俺もあんなだった」と言う声が聞こえたが、 自分に言わせれば年取って山に登っているあなたたちの方がかっこいい。自分も余生は山にのめり込みたい。

[すっかり忘れてたこと]
・すれ違いは登り優先。行の人は横に避ける。
・(夜歩く人はいないので)何時でもすれ違うときは「こんにちは」
慣れてないから。。(汗)

聞こえるのは「沢の水音」「鳥の鳴き声」「自分の吐息」「足音」「羽虫の音」 一番最後はちょっといらないけど、ささやかなペナルティかな。
沢の水音は高度を上げるにつれてフェードアウト。
前半は「徳ちゃん新道」きつい登りだけど、前日のビールを毛穴から放出しながら気持ちよく登る。 これが長いこと長いこと。2時間ぶっ通しで登った。途中いろんなこと考えた。
「家族のこと」「親のこと」「仕事のこと」「趣味のこと」などなど
行きはヨイヨイ帰りは何とかとはよく言ったもので、この後の悲劇はこの時つゆ知らずだった。

webから入手した山行レポを1時間程度上回るペースで甲武信ヶ岳山頂に到着。途中の休憩は2回のみ。 前泊組を除くとその日の一番乗りのよう。反対側の尾根から2人組みの男性が来て会話。写真も取ってもらった。



きれいな緑の階段、人工物と植物のコラボ


沢の水音を聞きながら進む


徳ちゃん新道で差し込む朝日。きつい登りが続く。


徳ちゃん新道の途中で唯一展望のあるところ。数千人が登る富士山が見えた。雨上がりで視界悪く富士山に矢印を挿入。


きもちよい樹林帯を歩く

反省

2年ぶりの山行、かつ初の単独行で最新の注意を払わなければいけなかったのだが何点か反省点あり。

・オーバーペース
 総距離20km、10時間近くの山行で問題なく歩けたが、下りきった頃には体力には余力がなかった。破風山に向かう登りで一匹の蜂にお供してもらったおかげで岩肌を駆け上がって体力を消耗する場面もあった。※。もしこれでビバーク等強いられた場合は精神的ダメージによる疲労こんぱいで足が止まった可能性が高く、一番の失態といえる。
※体長3cm程度。スズメバチではないので刺される危険性はないが、中学の時一度スズメバチに脳天を刺されており、2度目はアナフィラキシーショックの可能性あるので結構ビビっている。振り切ろうと急いで登ったが、当然かなうはずがなく、途中から徐々にペースダウン。

・コースミス
 結果として問題なかったのだが、甲武信ヶ岳山頂から甲武信小屋を経由して破風山に抜ける時、トラバースできるルートがあったので看板に従い進んだ結果、登りルートとの分岐点をやり過ごしてしまい、嫌でも破風山を経由しなければいけない状況になった。
 予定では登りルートと破風山−雁坂峠経由分岐点で天候、体調を確認の上最終判断するつもりだったが、それができなかった。 完全な地図のチェックミスでトラバースルートに入るとその分岐点も巻いてしまうことが、通り過ぎた後の地図チェックで気づいた。

・雨対策不十分
 時節柄、雨に撃たれる可能性はあったので、当然ながら雨具を持っていった。雁坂峠で休憩していたら雷鳴と共ににわか雨が降りだした。雨具、スパッツを付けて最後の下山に入ったが20年選手の登山靴がらくらくと雨水を吸い込んでしまい靴のなかがサウナ状態になった。現役の頃は問題なく防水出来ており、社会人になってからは雨に撃たれることがなかったため、クリームは塗ってあったものの完全に注意を怠っていた。この時期は蒸れるだけで済むが気温が低下しているときは濡れた靴であるくことがどれだけ体力を消耗するか分かっているだけに。次回山行前に靴の再チェックは必須。

・ツール不十分
 ガラケー:
  無線機をすでに手放しているので携帯電話が唯一の通信手段となる。もっとも今回の山行では圏外のエリアがほとんどのため意味があまりないが遭難時は少しでもつながれば生存率が高まるので防水処置して持っておいて損はない。さらに今回はスマホ(IS04)をGPSロガー替わりに持っていったが、電池の持ちが悪く後半は充電しながらの山行になった。これではいざというときの電話にはなりえない。電話は非常通信手段と割りきって次回からガラケーメインで登ることにする。
 杖:
  必要ないと思っているが、足を怪我したときは歩行補助ができるし、ツェルトの支柱にもなるので、持っておいて損はない。次回購入。
 ツェルト:
  日帰り山行前提なので持って行っていないが単独行の場合は最悪の事態を想定しないとダメ。次回にむけ購入する。  水:
  1.5L持っていったが1L飲んだので残りが少ない。単独行なので重くても2Lは持って行きたい。



登りで一番危険だった尾根の石橋。幅30cm踏み外すせば5m以上は滑落だが、こんなのより上記行動の方がもっと危険だった。

山行記録

コースタイム
5:17道の駅みとみ-5:24西沢渓谷入口-5:47徳ちゃん新道入口-7:09近丸新道との分岐-8:26破風山分岐-8:33木賊山-8:46甲武信小屋-9:08甲武信ヶ岳(昼食)9:45-10:39破不山避難小屋-11:07破風山-11:30東破風山-12:06雁坂嶺-12:45雁坂峠-13:53沓切沢橋(林道終点)-14:43久渡沢つり場方面への分岐(林道開始地点)-14:49道の駅みとみ

GPSログ

より大きな地図で 甲武信ヶ岳−破風山−雁坂峠 を表示

GPSログ 3Dビュー

Google Earthで表示


05:17 道の駅みとみから出発。渓谷散策、登山者用大型駐車場あり


05:24 雁坂トンネル側に道路を歩くとすぐに西沢渓谷入り口。すぐに入門ゲートがあるのでそこを直進する。


05:39 山岳指導所。無人だった


05:42 戸越尾根入り口。今回は徳ちゃん新道なので通過。近丸新道は人気ないので整備悪し注意


07:09 近丸新道と徳ちゃん新道の分岐合流点。ここで朝ごはん。体から湯気(ビール)がモクモク出てた。


08:13 数少ない視界が開ける場所。広瀬ダムが見えた。大学サークルとすれ違う


08:26 破風山との分岐点。甲武信ヶ岳からの戻りでトラバースしたので、ここを通過しなかったのを後で知る。


08:33 木賊山山頂。2469m


08:33 木賊山山頂の三等三角点。甲武信ヶ岳山頂にはない。


08:46 甲武信小屋。ソーラーパネルがを設置。甲武信ヶ岳は小屋の手前から左に曲がり裏を登っていく。水50円/L


09:08 甲武信ヶ岳山頂 2475m


09:45 甲武信ヶ岳山頂ガスが時々深くなることがあった。


10:07 甲武信小屋から破風山へのトラバース終了分岐点。ここを違和感なく通過したのもミスだった


10:21 この頃からガスが出たりして曇り始める


10:39 破風山避難小屋。新しい


10:39 破風山避難小屋。中もきれいだった


11:06 破風山−雁坂峠間は看板あるものの距離が表示してないので距離感がつかめない。


11:07 破風山山頂 2318m


11:30 東破風山山頂 2260m


12:06 雁坂嶺 2283m


13:53 沓切沢橋(林道終点)


林道途中で野ジカがお出迎え


14:25 雁坂トンネル料金所の上を通過


14:30 料金所先のループ橋の下を通過


14:43 林道開始地点の分岐。ここは直進が正解だが右折してショートカット(柵超え)してしまった


14:49 道の駅みとみに戻る


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